岐阜県からお越しのご新規のお客様です!
1年半ほど前に新車ご購入されていますが、
この際に一度弊社での施工もご検討されたそうですけれど、
結局はトヨタ純正コーティングを施工されたそうです・・・
なのに何故このような近々のタイミングで再施工をなされることになさったのか?
ですが、ご自身での手洗い洗車の際に、
ボンネットの一部に集中して線傷を入れてしまわれたそうです・・・
当然傷を入れてしまわれたのはご自身の不注意ではありますが、
施工なされたのは、
QMIグラスシーラント タイプTIIというトヨタ曰くガラス系滑水・潤滑コーティングですけれど、
現在トヨタではガラス系2層コーティング~テフロン系(所謂ポリマー)迄4種類をラインナップするなかでの、
上から二番目に位置するコーティングとなりますが、
面白いのは光沢保証期間が全て5年間と言う矛盾です・・・
有償メンテナンスを行なっての保証継承システムをとっていますが、
まったく皮膜構成原理が違うコーティングで何故同じ5年間の保証となるのかが?
ですし、
そもそもガラス系という事は、
皮膜構成主原料は石英ガラスではなくガラス繊維素と言う事になりますから、
ガラスコーティング(シリカ)ではないことになりますので、
製膜硬度は恐らく3~4H位ですから、
トヨタご自慢のセルフリストアリングコート塗装より恐らく1Hほど硬いだけですので、
ドイツ車のコーティング未施行状態の素の状態と殆ど変りませんから、
洗車中に微細なゴミを噛み込むようなちょっとしたことでも傷は入ってしまいます・・・
但し、
殆ど役をしないと言うか逆に傷が入りやすくなるセルフリストアリングコートが、
多少なりとも保護されることで、
未施行よりはましになることは事実ですから、
ほんの僅かな傷でも見えてしまう202と言う意匠性管理上最悪の塗装でも、
多少の保護効果はあったのでしょう!
全体的にいえば、
通常の未施行202に比べれば明らかに傷が少ないのは事実です。
けれど、恐らく傷が少ない理由の最大の理由は、
オーナー様自身の洗車が非常に細やかな注意をされてなされていたことでしょう!
プロであるはずの私が仮にこのお車をプライベート用として所有していたとしても、
此処まで意匠性を保って維持は出来ていないと断言できます・・・
日常使用のなかで、
お出かけ前や帰ってからや煩雑な用事などが在るなかで、
早々集中して時間もかなり割きながらの日常管理は、
そうそう出来るものではありません。
私の目線と言うか、プロとしての見解からすれば、
最良の状態を保ちたいと望まれるオーナー様であれば、
ソリッドブラック特に202は絶対選択から外すべき塗装色です・・・
弊社常連様では今では殆ど202にお乗りだった方は乗り換えられて他の塗装色を選ばれていますし、
まだお乗りの方でもあまりに何をしても意匠性低下が防ぎきれないことから、
既に諦められているかのどちらかになられています。
202以外のソリッドブラックのお車の方はまだまだいらっしゃいますが、それでも意匠性がしっかり保たれている場合は、
1年単位でのメンテナンスor再施工をなされているか、
年間で数日しか稼動しないことで殆ど洗車もされない場合に限られています・・・
つまり、ソリッドブラック特に202となってしまえば、
意匠性低下を受入れるか?
莫大な維持管理費を覚悟するか?
床の間に飾っておくか?
かの3択となります。
走行距離13.000km使用1年半としては、
普通の鉄粉付着量でしょう。
いかにせよ色が黒ですから、
視覚的には通常鉄粉の付着は気付きませんが、
この位の付着量であれば指にセロハンを巻いて指触触感でもざらつき感は感じられるはずです。
これに気付かず、洗車(特に手洗い)をし続けると、
鉄粉引き摺りにより線傷を知らず知らずのうちに増やして入ってしまうことになります・・・
特にこのようなソリッドブラックの塗装色では、
それが致命的意匠性低下となってしまいます。
そのため、
やはり定期的な鉄粉付着確認とその除去のメンテナンスは欠かせません!
但し、スムージングタイプのクリーナーであれトラップ粘土であれ擦る行為が必要なクリーニングでは、
絶対傷を入れてしまいますので、
クリーナーのスプレーと濯ぎだけでOKな除去剤を選択する必要があります!
この際リスクとなるのは、
クリーナーによってはメッキ・強化ゴム・未塗装樹脂などを変質(変色)させてしまったり、
コーティング施工車輌ではコーティングが溶けてなくなったり斑が出来てしまうこともありますし、
施工手順を間違えると塗装そのものをだめにしてしまうことすらありえます・・・
基本的には、
DIYでの作業は相当ハイリスクと言えるでしょう・・・
専門業者に依頼したとしても、
コーティング施工車輌では施工なされた店舗以外での施工もかなりのハイリスクです。
弊社では、
他店施工車輌ですと依頼はお受けいたしておりません・・・
前記している、
これがオーナー様の入れられてしまった傷です・・・
そこそこの深さは在りそうですねー
とは言え、傷の幅が比較的広いので切断傷というよりは、圧縮傷のような感じですので、
まだダメージとしては救われます!
このお車の塗装色・使用塗料でなければ傷量的には通常程度と言えますが、
202であることを考えれば使用過程車としては“程度上々”と言えるでしょう!
NTPグループの販売車輌であれば、
新車引渡し時でもこの位の傷量は当たり前ですから・・・
磨きのコース選択は、
02磨きコースor03磨きコースにするかですが、
いかにせよこのお車では基準料金より6割増となってしまうため、
コース差額が高額になってしまいますから、
多少の傷残りには目をつぶっての妥協も必要です。
オーナー様も多少迷われることもありましたが、
“02スタンダード・ソフト磨きコース”となりました!
パーフェクト磨きコースにもご興味を示されましたが、
これも上記したように差額が大きいですから、
弊社初回施工でスタンダードで十分と感じられるとすれば、
ある意味無駄なグレードアップとなってしまいますので、
今回はスタンダード磨きコースで様子をみて頂くことといたしました!
再施工の機会がありましたら、そのときに再度ご検討いただきましょう。
側面もそれなりには傷があります・・・
使用過程車としては圧倒的に少ないですが、
横方向の傷が殆どですので、
恐らく洗車の際横に洗っているのでしょうけれど、
縦方向には洗い難いですが、
傷は入り難くなりますし傷自体が入っても見えづらくなります!
02磨きコースでは完全に傷を取りきるのは難しいでしょうが、
ファースト→セカンドポリッシュでは最大ポリッシング回数駆使して、
出来る限りの努力をしてみます!
水染み(イオンデポジット)結構満遍なく付着してしまっています・・・
多分オーナー様的には、
かなり神経を使われ水がなるべく乾かないうちにと洗車されていらっしゃるのでしょうが、
個人オーナーレベルの洗車環境で、
特にこの様な黒系のお車を水染みが付かないように洗車することはほぼほぼ不可能です。
最低でも高圧スプレー・流水使用可・路面舗装済・屋根下洗車の設備は必要ですし、日中洗車ではなく早朝・夕方・夜間できれば雨天ならベストです!
乾燥が遅くなりますし、
照明や斜めからの日差しで傷判り易いですから。
更に水染み付着を防ぐなら、
洗い始めと洗い終わりに純水(精製水)をスプレーで吹きかけてあげることで、
付着物や洗車水に含まれる水染みの原因物質であるアルキル金属基が中和されることで、
洗車中や拭き上げ中の水分蒸発によるアルキル金属基の固形化を防ぐことができます!
但し、
純水代が掛かりますからコストをかけたくない方は、
手間を惜しまず、
1パネルずつ洗いつつ拭き上げ終了をさせる方法も効果的です。
弊社でも、
スケールリムーバー(水染み除去作業)の場合はこの方法をとります!
が、
なれない方は半日消化は覚悟してください・・・
Cピラー部には傷のこり出来てしまいましたが、
それ以外の側面部はほぼ傷は除去できたと思います!
今回の磨きは、セカンド→フィニッシュポリッシュまでコンパウンドとバフは、
初めてドイツ製のシリーズで行なってみましたが、
拭き上げも初めてこのメーカーの純正クロスで行なってみると、
非常にスムーズに磨き&拭き上げが行なえました!
但し、
このドイツメーカー全ての商品が国産品より2~4倍の高価格ですし、
消耗率も高いですから、
施工車輌全車に使用する事はできませんが、
このお車のような塗装が柔らかく且つ濃色車の場合は、
研磨面温度が上がり難い特性を持っているのでポリッシング傷が入らないため、
工程の後戻りをすることが発生しませんから、
トータルで考えるとコストは逆に下がったと言えるかもしれません!
とは言え、このお車は形状の極端な凹凸が少ないためバフの痛みが少ないですが、
形状的に複雑なものや突起物が多い場合は、
1台磨いてバフ一枚消費となってしまいますので、
そうなるとかなりきついですねー
やってしまいました・・・
お引渡し当日、京都店の最終見積もりが提示され、その内容の如何により計画自体を止めにするかの決断を下すために、
バタバタしてしまい、
これ以降の写真を撮り忘れてしまいました。
申し訳ございません・・・
ボンネット左側のオーナー様が入れてしまった線傷は除去出来ました!
けれどルーフに在った長い線傷は、
かなり強い力でゴミ等を噛み込んだまま洗われたのでしょう、
数本は残ってしまいました・・・
多くのお客様のお車でルーフの傷が目立ちますが、
どうしてもオーナー様がご自宅や洗車場などで洗車される際、
踏み台や脚立などきちんと確認をしながら洗うことが出来うる準備が万全ではなく、
作業台の載って水を掛けながら洗うことも作業がし難いために雑になりがちです・・・
そのため、
ルーフに傷が多いお車が目立つのでしょう。
写真を撮り忘れてしまっていることは前記しておりますが、
オーナー様より、
写真をお送りいただきましたので、
納車後の様子として掲載させていただきました!
お手間お取りいただきまして、
ありがとうございました。
ご満足頂ける仕上がりだったとすれば、
施工者冥利に尽きます!
TOYOTA ランドクルーザー200 ZX Gフロンティア(URJ202W)
コーティング終了
今回前記しましたように、
ポリッシングでは今まで部分的に使用してきた資材をトータルでシステム化して使用してみましたが、
仕上がりも良く効率的に磨き上げることが出来ました!
今迄は、
国産・輸入車共に弊社が開発依頼した独自資材を主に使用してきましたが、
海外メーカーの最近のシステム化されたパッケージ資材は、
急速に完成度を上げてきていることにはビックリです。
但し、
流通が非常にタイトなために品切れ状態になると、
納入まで2ヶ月待ち等の状態になってしまうため、
ロッドでの購入をして在庫切れを防がなくてはなら無くなるのが、
玉に瑕です・・・
直ぐに数十万飛んで行ってしまいますからねー
今回コーティング選びでは結構迷われました・・・
車格が車格なだけに1ランクコーティングを上げてしまうと、
大きく価格上昇してしまいますが、
出来るだけ傷が入りづらいものを選択すると、
どうしてもハイエンドクラスになってしまいます。
このような事はどのお客様でも初回施工では通られる試練ですね
常連様のコーティング選択は大体3パターンですね。
- 初回施工されたコーティングを気に入られ、再施工や追加施行でも同じコーティングをなさり続ける方。
- 初回施工はスタンダードクラスからスタートされ、次回より1ランクずつランクアップをされ、ご自身に合ったコーティングを探される方。
- 毎回毎回ランクアップされたりランクダウンされたり、合わせるトップコートにより迷い続ける方。
比率的には1→2→3の順です。
弊社では2~3年ごとにトップエンドコーティングを此処のところ追加してきていますが、
その都度そのコーティングに切り替えられる方も極々少数ですがいらっしゃいます。
幸いな事に、このようなお客様には、
「今度のコーティングあまり良くなかった・・・」
と感想を頂いた事はなく、
「以前のコーティングより確実に良くなっているね!」
と、
ご満足いただけているのは、
弊社も開発をしてくださっているメーカーも胸を撫で下ろしております!
結局今回は、
高膜厚と高硬度に魅力を感じられて、
“ブリリアントフィニッシュ・プレミアム ハイブリッド”をご選択いただきました!
ソリッドブラック以外の塗装色であれば、このコーティングは多少の意匠性低下であれば、
コーティングを残したままでのメインテナンス磨きで意匠性回復が可能ですが、
ソリッドブラックでは残念ながらこの方法は取れませんので、
メンテナンス磨き前の極軽度の意匠性低下時点で、
リフィック・スコートとスケール・リムーバーでの意匠性回復が限界とはなってしまいます・・・
とは言え、
スタンダードクラスと違いこのようなコーティングに負荷のかかる作業でも、
仮に1年毎に行なったとしても、
コーティング寿命に殆ど影響を及ぼさないだけの耐久性能があります!
遠方からのお引取りとなりますし、お引取り日も天候に従い変更が難しいこともあり、やはり保険としての、
“レジントップコート・コクーンSTD”のご依頼も頂きました!
このトップコートどうしても施工直後には何度拭き上げを行なっても余剰成分の靄が出来てきてしまいますが、
お引取り時にご指摘を受けてしまいましたけれど、
理由をご説明させて頂き、
初回洗車をして頂くとそれでスッキリすることをご納得頂けました。
弊社で1回洗車をしておくと言う事も可能ではありますが、
何せまだコーティングが柔らかな施工直後の洗車は、
傷入れのリスクが高すぎますので、
行ってはいません・・・
この度は遠方よりわざわざご依頼いただきまして、ありがとうございました。
使用過程でのご依頼でしたので、どうしても高額になってしまいましたが、やはり出来ましたら新車時にご依頼頂くほうが良かったとは思います。
そうされていれば、今回のようなダメージも避けられていた可能性も有りますし、何よりもランニングコストが抑えられていたことでしょう。
お引取りの際お話に出た高圧スプレーですが、下洗いでの不純物除去や鉄粉付着(食い込み)の除去にも大きな役を果たしてくれますので、洗車時の傷入れ防止には必需品ですので、ご購入をお勧め致します。
又、水だれ防止のためのエアーブローにはコンプレッサーも必要ですが、優良管理を可能にするためには、ある程度の設備充実は必要となります。
今後も今までのように、良い状態でカーライフがお送りになれますことを、祈っております。
会員クラス | 準会員新規登録 |
---|---|
車輌クラス | X-2 |
コーティング | |
磨き | |
オプション | |
物販 | 弱アルカリ―イオンシャンプー(1L) |
施工料金 | 371,528円税込み(ソリッド塗装割増磨き+10%・波板ルーフ割増磨き+10%・濃色車割り増しランク1磨き+20%・耐擦り傷塗装割増磨き+20% 適応・物販含む・高速代バック別途) |