先のBBSホイルと同じオーナー様の新たなお持ち込みホイルのBBS2セットです。
↑写真のホイルは、
以前お持ち込みのホイルより格段に傷んでいます・・・
アルミの黒錆だけではなく、
更に白錆が粉を噴いたように発生しています。
正直ここまでの程度となると、
オーナー様はいくらで購入されたかは?
ですが、
私なら1セット1.000円が購入価格限界です。
ここまで腐食が進んでいると、
アルミのどのくらいの深度まで腐食が進んでいるか判りませんし、
ここまで腐食するには20年近く時間も掛かるでしょうから、
そうなると当然金属疲労の可能性も高くなり、
ある日突然クラック発生しホイルが割れるかも?
では何故ここまで腐食が進行したか?
ですが、
一般地使用ならばここまでの腐食は放置管理されていても考えにくいですから、
恐らくはスタッドレス専用ホイルととして使用され、
地域も東北or北海道等半年近くスタッドレスを装着する地域で、
且つ前オーナー様は相当なずぼらで、
タイヤ交換の際洗浄もしなかったのでしょう・・・
良く車業界の中古車取引時の注意事項として、
降雪地帯や海岸沿岸部の車は避けるべき・・・
と言われますが、
海風の塩害や凍結防止剤塩カルによる腐食により、
明らかに車の劣化は進行しているからです。
更に
購入されたオーナー様のお考えは、
「新品買えば7~8万くらいして更にコーティングをすれば数万円掛かることを考えると、
中古を格安で購入してクリーニングやコーティングにお金をかけてもその方が安い!」
と仰いますが、
総体金額では明らかに仰る通りですけれど、
問題はそこに意匠性考慮を加えると、
私的にはコスパ性は0と感じてしまいます・・・
弊社で行っているホイルのクリーニング及びコーティングは、
傷み切ったホイルを復活させるものではなく、
高額ホイルや希少な程度良好ホイルをそのまま維持するためや、
現状の軽度の汚れやトラブルを大掛かりな修復せずに新品クオリティーに戻すためのもので、
根本的にホイル修理屋さんとは対象ホイルが異なります。
ホイル修理屋さんは、
ガリ傷の研磨やアルゴン盛りによる修理や、
錆の溶剤剥離orブラスター剥離などを行い、
最後に再塗装を施すとかポリッシュ仕上げをするとかで、
ヘビーダメージのホイルを新品クオリティーにする修繕をなさいます!
この様な修理では技術がしっかりしているホイル修理屋さんならば、
軽度の修復で1本20.000円以上、
重度な修復ならば100.000円位掛かることもあります・・・
本来であれば、
ダメージを受けたホイルは上記したような修復を経て弊社でコーティングをするか、
弊社の提携ホイル修理屋さんに修理依頼しての施工となります!
ですので、弊社としては、
中古ホイルを購入されるとしても、
クリーニングや修理の必要のないものを購入されることを推奨します!
但し、
降雪地帯でスタッドレス用ホイルとして使い捨てでしたら、
この様なホイルの購入もコスパ的にはありかもしれません?
前回の施工では、
弊社が通常使用している鉄粉クリーナーを5回繰り返し、
最後にフェルトリューターで研磨することで、
施工前に比べ劇的に意匠性は回復しましたが、
今回は5回のクリーナーを使用しても大きな意匠性変化なし・・・
最後の手段として、
溶剤メーカーとも相談してph2の強酸を使用しましたが、
多少錆は溶解しましたけれど、
大きな変化は見られませんでした。
メーカー曰く、
「これを使って駄目なら基本的には廃棄ホイルとするべきです・・・」
との事でしたが、
当初オーナー様の施工指示は、
「出来るところまでクリーニングして、カウンターウエイトの糊を剥し、
❝フルコート❞してください!」
だったのが、
作業中盤でTELあり、
「標準クリーニングで済ませて、コーティング無しにしてください!」
との事ですが、
既に溶剤クリーニング5回終了しています・・・
とお伝えすると、
「そこまでの施工補用はお支払いしますから、
手付かずの1セットは通常クリーニングだけにしてください!」
との事でした。
前回もそうでしたが、
施工中にコース変更されてしまうと日程予定狂いますし、
そもそもこのホイルにお金をかけることに疑問符を柔らかく提案していますが、
それでもと言われ施工して、
度々の変更は正直自己判断責任だと思うのですがねー
このホイルは先日までE90に履かれていたホイルですが、
E90に装着されていた時の汚れのレベル判断では、
1回もホイル洗浄はされていない・・・
街中で、
BMW・ベンツ・アウディ等はここまで汚いホイルで気にならないのかな?
と感じる車多くありますが、
クリーニング前には見たことのないレベルの汚れ方でした・・・
不思議なのは、
現状ご自身の履かれているホイルがそこまで汚れていても気にならずに乗られてきて、
何故ここに至り↑のホイルや購入中古ホイルをきれいにしてコーティングまでしようと思われたのか?
そのような汚れや錆が気になるのであれば、
何故ここまで放置をし続けたのか?
人により感性やタイミングは様々ですが、
商売抜きで言えば完全な捨て銭と感じてしまいます・・・
このホイルは作業終了してから、
「2セット目はクリーニングもしないで結構です、そのまま引き上げます!」
又です・・・
先日のTELではクリーニングは標準で施工してと言っておきながら、
又突然の作業変更指示です。
先日の指示でクリーニングしておりますから、
今更しなくていいは通りませんから、
「指示された作業は終了していますから、料金は発生します!」
これ世間の当たり前の常識です!
仮に作業前にTELが間に合ったとしても、
作業前提で点検もかねて工場内に並べてあることでスペース消費していて、
現段階において事故補修車両入庫していますが、
ホイルの作業スペースのため施工もストップしている状況はやんわりとお伝えしているのですが、
作業もキャンセルで=売上0で、
本来なら進められる作業もストップでは、
商売としては❝大赤字❞です・・・
今までの関東的商売感覚と私の性格からすれば、
「もう金は要らないから、今すぐにホイルを引き上げ、
以降弊社に連絡はしてこないでください!」
と、
ばっさり切り捨てていたでしょうが、
まずは私も年を重ね丸くなったことと、
オーナー様がかなりの高齢であることと、
未だ理解しがたい京都人気質等考えあわせ、
出来るだけ穏便にと思える対応が出来るようにはなりました!
進歩・進化?
こちらのホイルのカウンターウエイトの糊の跡から見て、
相当回数タイヤ交換を繰り返されていることは間違いないですが、
その都度カウンターウエイトを張り替える際、
古い糊は除去しないんですね・・・
弊社の提携ミシュラン代理店のタイヤ屋さんでは、
無条件で古い糊除去してくれますが、
京文化のおもてなしの心は現代商売では過去の遺物?
実はせこくてせちがないのが、
京都商習慣の本質なのでしょうかねー
このホイルもすでに錆が発生し、
錆による塗装ブリスターも相当箇所発生していますので、
弊社のホイルの美装の枠を超えています・・・
もしこのホイルをホイル修理屋さんで総て直すとすると、
ガリ傷修理含めると最低1本60.000円はかかるでしょうから、
やはり新品or極上中古品にするのがコスパを考えても普通の選択でしょう!
オーナー様曰く、
「スペアのホイルも持っておきたいのです!」
との事ですが、
そうそうホイルを破損して走行不能と言うことも無いでしょうし、
車検用サイズの確保もお持ちのホイルはノーマル~オプションサイズに収まりますから、
ディーラー車検でも問題ないですし、
スタッドレスを履かれるつもりもないそうですから、私の感覚ではスペアホイルを何セットも持たれる理由は?
この度もお持ち込みいただき、ありがとうございます。
なのですが、入れ替えでお持ち込みただくホイルの施工は、施工中に内容変更はご勘弁ください。
また一回のホイル持ち込みは1セットずつとして頂き、お持ち込み時に決めましたお引き取り日程も出来る限り変更しないでください。
いかにせよ京都店は狭所な工場ですので、ホイルと言えどもスペースを喰われてしまい他車作業に支障をきたしている状態ですので、ご理解ください。
先日のTELで、タイヤ屋さんがグラインダーで錆を削ってみたいなお話ありましたが、きちんとした意匠性をお求めでないのであれば、コストはその方が圧倒的に安価に済みますので、今後今までのような状態のホイルの施工をお望みのようでしたら、タイヤ屋さんの方法で使い捨てしていった方が総体的に良いと思います。
ご検討ください。