そもそもセラミックとは何でしょう?
窯業の世界では一般的に石から取り出した、
いわゆる磁器の素材となるSiO2(2酸化ケイ素=石英)で、
有田焼などが有名で一部ではセラミックと言われています!
陶器と言われるものは土から取り出しとものを差すことが多いですが、
これは製品を作る過程での方法の違い、特に釉等の素材や発色の仕方や焼結の違いによる、どうゆう製品を作りたいのか?
により石or土(粘土)選択の差(窯業センター談)だそうです。
セラミックとは原子単体では存在せず膜など無機固体材料の総称として使われ、
現代ではファインセラミックスを差すことが多く、
そのかなでもガラスを作るためのファインセラミック原料にはケイ素系が殆どとなります。
つまり車のコーティング剤として使用されている主原料はSiO₂ですので、
車のコーティングとしては、
セラミックコーティングもガラスコーティングも現在市場にあるものでは同一のもので、
呼称が違うだけとなります。
但し、
ケイ素が入らないガラスと言うものも存在はしますが、
非常にコストが高くなったり、
高硬度透明被膜化は現代化学のレベルでは無理で、
製品化に成功した報告はないそうです・・・
仮にできても、それが車のコーティングに適しているものになるのかは?
だそうです。
コーティングの世界では近年セラミックコーティングと銘打つものが目につきますが、
セラミックコーティングと銘打った有名メーカーや有名施工店では最近、
「セラミックと言うガラスと違う材料の特別なコーティングが存在するわけではなく、
欧州では以前から、
ガラスコーティングの高純度(ポリシザラン系が多いようです)高性能コーティング剤を、
差別化のためセラミックコーティングと呼んでいて、
近年欧州メーカーコーティング剤が輸入されたり、技術パテントを取得したコーティング剤が何社か生産を始めた経緯の中、
欧州習慣の呼称をそのまま採用しているだけです。」
との事で、更には突っ込んだ記載の中には、
「一部メーカーや施工店の中に、
セラミックコーティングとはガラスコーティングとは異なるもので、
ガラスコーティングを超えるものと言う誇大(嘘)した宣伝をして、
恐らくは単価のつり上げを狙った悪質なものも散見されます・・・」
と、
変に広告に舞い上がり気味のオーナー様方に警鐘を鳴らしています!
つまりセラミックコーティング=ガラスコーティングであり、
あくまでブランディングのための呼称に過ぎないそうです・・・
前記しましたように、
現在高性能ガラスコーティング(セラミックコーティング)と業界内で認められているものの多くは、
ポリシザラン系ですが、
ポリシザランの特徴として溶解性が非常に強い為、
薄膜塗装や痛みの激しい塗装や古い塗装には使用できませんし、
塗装以外への密着は、
メッキ類・未塗装樹脂にはほとんど出来ないそうです。
中には車の素材全てに汎用的に使用可能と謳って施工している施工店がある(長野県にはそのようなでたらめな施工店ありますが、
関西圏ではメーカーの指導が徹底されたためか、
前記したように正確なセラミックコーティングの情報を掲載し施工されている)ようですけれど、
いずれ全国的に誇大広告の化けの皮は剥されて行くでしょう・・・
そのような施工店が、
ポリシザラン系のコーティング剤を使っていて、
メッキ類・未塗装樹脂・内装材等に汎用的使用していれば、
長期的に見れば素材破壊をしてしまうリスクは高いです。
塗装以外への汎用性がポリシザランよりも高いものとして、
シランやシロキサン系がありますが、
これらのものでも、
かなり低純度にしたり油脂系ポリマーなどを混和させない限り、
塗装以外への高密着や非可塑性は実現できないそうです・・・
又、
セラミックコーティングの特徴的施工方法として、
重ね塗り(複数層コート)が出来ることを売りにしてるものもありますが、
とあるメーカーさんが入手可能なセラミックコーティングを総てLABOにて試験施工してみた結果では、
分子結合被膜化はほぼされておらず、
極端な表現ではセロハンフィルムを重ねたような状態となり、
半永久的被膜効果が持続することは無理であるとの試験結果だったそうですし、
複数コートを重ねることで艶が上がるどころか、
特に濃色車では色差変化は低下したそうです・・・
但し中には複層コートする際、
下の層の初期硬化が完了する前に↑の層を塗り込むと、
下の層を溶解することで分子結合が起き2層だったものが1層の厚い被膜となったものもあり、
色差変化も向上したそうですけれど、
更に複層コートを試みると、
濃色車では色差変化は低下していったそうです。
↑とは違い、
内容成分の違うコーティング剤を複層コートするものもあり、
それに関しても、
2層目までは効果向上は見られたそうですが、
3層→4層と重ね塗りを繰り返すことのメリットは、
高膜厚化による傷の塗装へのダメージ防御性は確認できても、
やはり色差的には低下したそうです・・・
中にはこの色差低下を艶が上がったと感じる方もあられるようですが、
これは恐らく表面反射でそう見えているのか?
複層化による屈折率変化でそう感じるのか?
コーティング層が厚くなったことで深みを感じることでそう感じるのか?
曖昧な人間の視覚と感覚と感情に合成された錯覚では?
との事でした。
とは言え、
ご自身が信じて、
施工結果に満足されているなら、
上記した化学的・試験結果等も無意味ではありますけどねー
PS:
今回情報提供いただいたメーカーさんの、
意見と言うか方針だそうですが、
この数年でコーティング剤の高級化&高性能化は著しく、
それに伴い施工店の施工環境の整備が必須となってきているそうですが、
最近メーカーへのクレームが増大している中で、
原因を検証していってみると、
まずは施工者の技術・知識不足があるそうですが、
その様な施工店の設備環境を点検していってみると、
空調設備無し・紫外線遮光(暗室化)設備無し・工場内埃等が、
不良施工の100%理由と検証されたそうです・・・
このメーカーによると、
施工環境室温は15℃~25℃が維持でき、
湿度35%~65%の維持も必要で、
紫外線照射も外部の50%カットが可能なカーテン・シャッターが必須との事で、
今後高性能コーティング施工店認定は、
これら施工環境条件が担保されない施工店は認定取り消ししていくそうです。
全国の専門店を謳ったコーティング屋さんの何%が条件を満たせるのか?